できれば看護師を辞めたいけど、40代での転職は難しい?
こういった疑問に答えます。
- 40代看護師の転職が難しくない理由
- 40代看護師が転職する際に注意すべき点
- 40代看護師が辞めたいと思ったときにやるべきコト
- 40代看護師が転職する場合の転職
- 失敗しない転職方法
現在は看護師を辞めて、Webライターとして一般企業で働いています。
「看護師を辞めたい…」という気持ち、痛いほどよくわかります。
なぜなら私も、人間関係への疲れ、看護師を続けることへの不安、体力面での不安などを理由に、看護師を辞めた一人だから。
もちろん転職するときは「本当に転職してもいいのだろうか…」とかなり悩みましたが、勇気をだして転職したことで、充実した日々を過ごせるようになりました。
今回はそんな私の実体験にもとづいて、40代看護師の転職が難しくない理由や40代看護師が転職する際に注意すべき点、失敗しない転職方法などについて解説していきます。
40代の人が看護師を辞めたくなる理由
安心してください。「看護師を辞めたい…」と思っているのはあなただけではありません。
実際、日本労働調査組合がおこなった調査では、給与・待遇への不満や精神的な苦痛、人間関係、ワークライフバランスなどを理由に、約60%の人が退職を検討していると回答しています。
さらに看護師を辞めた人の理由を、マイナビ転職がおこなったアンケートでみてみると、
- 人間関係のトラブルやストレス
- ほかにやりたい仕事がある
- 夜勤がつらい・体力的な負担が大きい
- 給料が少ない、割に合わない
などがランクイン。
とくに人間関係のストレスや夜勤による体力的な負担、多忙な業務による疲弊、休みがとれないことへの不満、看護師を続けることへの不安は、40代で看護師を辞めたいと思ってしまう大きな原因となっています。
40代で「看護師を辞めたい」と思ったら転職がおすすめ
結論として、看護師を辞めたいと思っているなら、勇気をだして転職した方がいいです。
なぜなら勇気だして転職すると、いま抱えてるさまざまな悩みが解消する可能性が大いにあるから。
わたしも勇気を出して転職したことで、
- 陰湿な人間関係
- 夜勤による不規則勤務
- 命を預かるプレッシャー
などから解放され、幸せな毎日を送れるようになりました。
看護師を辞めたい40代の人に朗報!転職が難しくない3つの理由
40代看護師の転職が難しくない理由は、下記のとおり。
- 社会経験・実務経験がある
- 安定した働き方ができる
- 多くの現場で看護師が不足している
理由①|社会経験・実務経験がある
これまで培ってきた社会経験・実務経験は、転職活動において大いに役立ちます。
なぜなら社会経験・実務経験がある看護師を採用すると、採用した側が下記のようなメリットを得られるから。
- 求めている人材をピンポイントで確保できる
- イチから仕事を教える手間や費用を抑えられる
- 即戦力となる人材を確保できる
- すぐに現場にはいってもらえる
- 早急に人材不足を解消できる
実際にわたしが転職活動をおこなったときも、10年という社会経験・実務経験があったおかげで、これといった苦労もなく転職できました。
10年以上の社会経験・実務経験がある40代の看護師なら、採用する側のメリットはさらに大きくなるので、いろいろな職場で重宝される人材になれます。
理由②|安定した働き方ができる
ライフイベント(結婚や出産など)による退職のリスクが低い、家庭の事情などで急に休むリスクが低いなど、安定した働き方ができる40代看護師は、転職活動を有利にすすめられます。
なぜなら中途採用では、人材不足の早急な解消を目的の一つに、採用活動をおこなっているから。
実際、独立行政法人労働政策研究・研修機構「企業の多様な採用に関する調査」のなかの、正社員の中途採用を実施する理由をみてみると、
- 新卒採用だけでは補充できないから
- 募集したが採用できなかった
など不足してる人材の確保を目的に中途採用を行っていることがわかります。
人材不足の早急な解消をしたい採用担当者にとって、退職のリスクが低い、急に休むリスクが低いなど安定した働き方ができる40代看護師を採用するメリットは大!転職を有利に進められます。
理由③|多くの現場で看護師が不足している
看護師不足については、厚生労働省の看護職員受給見通しの今後の進め方について(案)のなかでは、下記のような明記があります。
社会保障・税一本改革の試算では、2025年に看護職員が約196〜約206万人も必要とされており、今後、仮に3万人/年のペースで増加しても、約3万人〜13万人分のギャップが生じるとされている。
このように、今後も病院を含む「多くの医療・福祉現場」で看護師が必要に。
さらに社会経験・実務経験があり、安定した働き方ができる40代看護師は、さまざまな職場で必要とされる人材になれるため、転職をより有利にすすめられます。
40代で看護師を辞めたい人必見!転職する際に注意すべき3つの点
40代看護師の転職は難しくはありませが、注意すべき点はあります。
- 年齢が足かせになる場合がある
- 未経験の分野だとハードルが上がる
- 収入が減る場合がある
注意点①|年齢が足かせになる場合がある
ナースセンター登録データにもとづく看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書「第3章 応募・就職状況」によると、40代看護師の採用通過率は「約60%」という高水準をほこっています。
しかし希望する転職先によっては、年齢が足かせになり採用通過率が下がる場合が…。
たとえば急性期病院や大学病院、美容クリニックなどは、年齢が影響されやすい転職先とされています。
とはいえ、あくまでも影響されやすいだけで転職は可能。
実際に美容クリニックでは年齢が高くてもこれまでのキャリアを評価され採用されることも。年齢を理由に候補からはずす必要はありません。
注意点②|未経験の分野だとハードルが上がる
約60%という採用通過率をほこる40代看護師でも、実務経験がない分野への転職はハードルが上がります。
とはいえ、あくまでもハードルが上がるだけで転職は可能。
実際、独立行政法人労働政策研究・研修機構「企業の多様な採用に関する調査」のなかの、正社員の中途採用を実施する理由をみてみると、
- 専門分野の高度な知識やスキルを持つ人が欲しいから
- 高度とか専門とかではなくてよいので仕事経験が豊富な人が欲しいから
という回答が。高度な知識やスキルをもつ人材だけなく、仕事経験が豊富な人材の確保を目的に中途採用を行っていることがわかります。
とくに仕事経験が豊富な人材を確保したい採用担当者にとって、経験豊富な40代看護師を採用する価値は大いにあり!
注意点③|収入が減る場合がある
看護師を辞めると精神的・身体的な負担が減る、人間関係のストレスが減る、休みがとりやすくなるなどのメリットがある一方、収入が減るというデメリットも。
実際、マイナビ転職がおこなったアンケートでは、夜勤手当がなくなったなどの理由で、看護師を辞めた約60%の人が「転職後に収入が減ってしまった」と回答しています。
わたしも看護師を辞めたことで収入が減ってしまいましたが、さまざまなストレッサーから解放され、心穏やかに過ごせる日が格段に増えたので、後悔はしていません。
40代で看護師を辞めたいと思ったときにやるべき2つのコト
では、40代で看護師を辞めたいと思ったときには、何をすればよいのでしょうか。ここでは2つのポイントを紹介します。
- 自己分析をおこなう
- 少しずつ働き方・働く環境を変える
ポイント①|自己分析をおこなう
自己分析は、転職・退職の目的や自分の強み・弱み、今後のキャリア形成、転職条件の優先順位などを明確にするための必須作業。
実際、自己分析をおこなうと…
- ブレない転職活動が行える
- 退職理由を明確に伝えられる
- 面接でアピールすべき強みなどがわかる
- 50代を見据えた転職活動をおこなえる
- 転職先の絞り込みをスムーズに行える
などのメリットを得られます。
とくに「看護師を辞めたいけど、何をしたらいいかわからない…」と悩んでいる人は、必ず自己分析をおこなって、転職の方向性を明確にしましょう。
なお、自己分析を行うときは、キャリアプラン作成補助シートの利用がオススメ。キャリアプラン作成補助シートは、ジョブカード制度総合サイトからダウンロードできます。
また今だと、自己分析のサポートをしてくれる「キャリアプランサービス」もあるので、そういったサービスを利用するのもオススメ。
ポイント②|少しずつ働き方・働く環境を変える
看護師を辞めたいと思っても、全く別の仕事に転職するなど、急激に働き方・働く環境を変えるのはやめた方がいいです。
まずは、
- 正社員からパートに切り替える
- 働く病院を変える
- 病院以外に転職する
など少しずつ働く働き方・働く環境を変えることからはじめましょう。
というのも看護師を辞めたいと思っていても、働く病院を変えたり、病院以外に転職したりすることで「看護の仕事も悪くないじゃん」と感じられるようになる可能性が十分にあるから。
わたしも今は一般企業で働けていますが、はじめは看護師資格を活かせる職場に転職するなどして、少しずつ働き方・働く環境を幅を広げてきました。
40代看護師が転職する場合の転職先
40代看護師が転職する場合の転職先には、大きくわけて以下の2つがあります。
- 看護師資格を活かせる職場
- 異業種の職場
ただ、はじめての転職なら、病院含む看護師資格を活かせる職場への転職がオススメ。
転職先①|看護師資格を活かせる職場
看護師資格を活かせる職場には、以下のような転職先があります。
老人ホーム | 保育園 | 障害者福祉施設 |
企業の看護師 | 治験コーディネーター | ツアーナース |
救護室 | デイサービス | 検診センター |
美容クリニック | 訪問看護 | 献血ルーム |
児童養護施設 | コールセンター | クリニカルスペシャリスト |
クリニック | 訪問入浴 | etc… |
転職先②|異業種の職場
異業種の職場には、以下のような転職先があります。
営業 | 企画・マーケティング | ITエンジニア |
事務・管理 | Web・インターネット | クリエイティブ |
サービス・販売 | 化学・食品 | etc… |
ちなみに私の場合は、介護系の職場や起業の手伝い、一般職でのアルバイトなどを経験して、今はWebライターとして働けるようになりました。
40代で看護師を辞めたい人の失敗しない転職方法
最後に、失敗しない転職をするための方法について紹介します。失敗しない転職をするための方法は以下の2つ。
- 看護師転職サイトを活用する
- 派遣を活用する
ポイント①|看護師転職サイトを活用する
失敗しない転職をするためには、看護師転職サイトを活用して情報収集をすることが重要。看護師転職サイトは、転職活動で必須となるすべてのサポートを「無料」で行ってくれるサイトのこと。
とくに「思っていたのと違った…」「こんなはずじゃなかった」など、理想と現実とのギャップを埋めるためには、職場見学などをおこない、転職先のリアルな情報を知ることが必須。
看護師転職サイトを活用すれば
- 比較検討できる求人数が増える
- 希望する求人を探してくれる
- 内部情報をゲットできる可能性がアップする
- 職場見学のセッティングをしてもらえる
など網羅的かつ多角的に情報収集ができます。
とくに、転職先のリアルな様子を知るためには「職場見学」が必須。とはいえ「見学だけをさせてほしい」という連絡をするのはけっこうハードルが高いですよね。
一方で、看護師転職サイトを活用すれば、転職エージェントがあなたの代わりに職場見学のセッティングをしてくれるので、ストレスフリーで情報収集を行うことが可能。
なお、わたしが実際に利用したよかった看護師転職サイトは以下の3つ。
転職サイト | 求人数 | HP | |
1位 | レバウェル看護 (看護のお仕事) | ◎ | ◎ |
2位 | マイナビ看護師 | ◎ | ○ |
3位 | ナースパワー | ○ | △ |
看護師転職サイトの選び方やオススメの転職サイトの詳細については「【転職経験者が厳選】看護師転職サイトランキングTOP3を紹介!」で詳しく解説しているので、参考にしてもらえたらうれしいです。
ポイント②|派遣を活用する
派遣の活用も「思っていたのと違った…」「こんなはずじゃなかった…」など、転職後のギャップを避けるための有効な手段。
というのも派遣を活用すると「短期間かつ期間限定」で、さまざまな職場で働けるから。たとえば病院やクリニック、介護施設、保育園、訪問看護など。
しかも派遣の場合、派遣会社と雇用契約を結び「派遣会社のスタッフ」として働けるため、履歴書を傷つけずにさまざまな職場を経験できます。
なお派遣看護師として働くためには、派遣会社への登録が必須。
以下の3つはわたしが実際に利用してよかった派遣会社です。どの派遣会社も実績があり求人数も豊富で、担当になってくれた方もとても丁寧な対応をしてくれました。
派遣会社 | 求人数 |
MC-ナースネット | 約2,000件 |
レバウェル看護 (看護のお仕事) | 約10,000件 |
ナースパワー | 約2,000件 |
派遣会社に登録するときは、実績があり求人数の多い大手の派遣会社を選ぶようにしましょう。
また、より良い求人を探すためには、複数の派遣会社に登録して、なるべく多くの求人を比較検討することが重要。
派遣看護師の具体的な働き方や、注意すべきこと、メリット・デメリットなどについては「看護師派遣ってどうなの?【メリットやオススメの派遣会社を紹介!】」で詳しく解説しているので、参考にしてもらえれば幸いです。
【まとめ】40代看護師の転職は難しくない!悩んでいるなら転職するべし
今回は、40代看護師の転職が難しくない理由や40代看護師が転職する際に注意すべき点、失敗しない転職方法などについて解説してきました。
結論として、40代看護師の転職は難しくないです。しかも看護師資格+経験があれば、低リスクで転職することが可能!
40代で看護師を辞めるのは不安だと思いますが、勇気だして転職すると、いま抱えてるさまざまな悩みが解消する可能性が大いにあります。
>看護師におすすめの転職サイトを知りたい方はこちら!
>看護師の派遣について詳しく知りたい方はこちら!
- マイナビ転職|看護師辞めたいけど不安…経験者が語る辞めて良かったこと・転職後の仕事
- 日本労働調査組合|看護師の退職動機に関するアンケート
- 独立行政法人労働政策研究・研修機構|企業の多様な採用に関する調査
- ナースセンター|看護職の求職・求人・就職に関する分析報告書