経験年数別の、退職金の平均相場を知りたいです。
できれば、退職金の計算方法を知りたい。
地方公務員扱いの看護師の場合は、いくらもらえる?いつもらえる?
転職を考えているので、実際に退職金をもらったことがある看護師のリアルな話を聞きたいです。
こういった疑問に答えます。
現在は転職アドバイザーとして活動しています。
私自身、地方公務員の看護師として10年働き、退職金を約100万円程度もらいました。
10年働いて100万円…、個人的には少ないな…、というのが正直な感想でした。
そして、もう一つ思ったのが、退職金に振り回さえれて転職するのはよくないな、ということ。
今回はそんな私の実体験にもとづいて、看護師の退職金事情について解説します。
退職金の平均相場【私は公務員看護師10年目で約100万円でした】
看護師の退職金の平均相場は、以下のとおりです。
経験年数 | 退職金 |
3年目以上 | 30万円前後 |
5年目以上 | 50〜100万円前後 |
10年目以上 | 250〜300万円前後 |
上記をみて、多いと思うか少ないと思うかは,意見が分かれるところだと思います。
ただ、個人的には、少ないなと思いました。
ちなみに、私の場合は、地方公務員扱いの看護師として働き、10年目で退職しましたが、もらえた退職金は約100万円でした。
看護師10年目なのに、退職金が約100万円しかない理由
理由は、9年目以上、10年目未満だったから。
実際に事務の人からは、「9年目以上、10年未満」と「10年目以上、11年未満」だと、退職金が100万くらい変わってくるといわれました。
それでも私が退職を決意したのは、1年という時間を、退職金のためにムダにしたくなかったからです。
余談:「4月に退職すると勤続5年になる、この場合、4月を有給休暇にした場合でも勤続年数にカウントされる?」
有給休暇でも、勤続年数にカウントされます。
というのも、有給とは休んでもその日の給与が支払われる制度で、ある意味、労働しているのと同じような感じになるから。
なので、上記の状況の場合は、4月いっぱいまで有給消化しても、4月末までの勤務としてカウントされるため、勤続5年の退職金をもらうことができるようになります。
よくある質問「退職金はいつもらえるの?」
私の場合は、退職月の翌月に全額(約100万円)、振り込ました。
ただ、退職金の支給方法も、就業規則によって違いがあるため注意が必要です。
そんな退職金の支給方法ですが、主にの3つ方法があります。
- 退職一時金制度:退職するときに支払われる
- 企業年金制度:規定年齢に達した後に年金として支払われる
- 前払い制度:あらかじめ決められた金額が月額給与や賞与に分散して支払われる
自分の勤め先がどの制度を採用しているかは、就業規則を確認して調べましょう。
看護師の退職金の算出方法【地方公務員の場合は、計算式がある】
結論として、看護師の退職金の算出方法は、病院によって異なります。
理由は、退職金の算出方法が、各病院の就業規則によって決められているから。
たとえば、退職金の算出方法には、以下のようなものがあります。
- 基本給☓勤続年数=退職金支給額
- 基本給☓勤続年数☓功績倍率=退職金支給額
- 固定金☓勤続年数=退職金支給額
- 勤続年数=退職金支給額
「基本給☓勤続年数=退職金支給額」で計算してみる
試しに、一番シンプルな「基本給☓勤続年数=退職金支給額」で、退職金を算出してみます。
条件としては、基本給20万円・経験年数5年目以上の看護師とします。
- 20万円☓5年目=100万円
上記のとおりで、さきほどの平均相場と同じような金額になりました。
とはいえ、上記の金額はあくまでも一例です。
正確な退職金を知るためには、勤務先の就業規則を確認する必要があります。
余談:「公務員看護師で他市の公立病院への転職を考えているが、勤続年数は継続できる?」
同じ公立病院でも、違う公立病院に転職した場合は、勤続年数がリセットされ、もらえる退職金の額のリセットされます。
なので、できるだけ多くの退職金がほしい場合は、転職せず同じ公立病院で働き続けたほうがいいです。
地方公務員扱いの看護師の場合は、計算式がある
それが「CASIO」が提供してくれている、「Keisan」というサイトです。
「Keisan」に入力・選択する項目は、以下のとおり。
- 基本額:退職理由・退職日の給料月額・勤続年数
- 調整額:職員区分・期間・早期退職加算
実際に私が退職したときの状況を再現して、計算してみました。
- Keisanで計算した退職金:約110万円
- 私がもらった退職金:約100万円
上記のとおりで、ほぼほぼ同じような結果になりました。
地方公務員扱いの看護師の人で、どれくらい退職金がもらえるのか知りたいなら、参考程度に一度計算してみるのがいいと思います。*正確は金額は事務の人に聞きましょう。
そもそも退職金をもらえない場合があるので注意が必要
ここまで、退職金をもらえる前提で話をすすめてきましたが、職場によっては「そもそも退職金がもらえない場合」があるので注意が必要です。
また、退職金制度はあっても経験年数3年目未満は退職金がもらえないケースや、自己都合退社の場合は勤続年数の条件がかわり退職金がもらえないケース、もあります。
これらについても、就業規則を確認しないとわからないので、要確認です。
退職金に振り回されて転職するのはよくないと思った【足かせになるから】
あくまでも個人的な意見ですが、退職金に振り回さるのはよくないと、心から感じました。
理由は、退職金が足かせになり、選択肢の幅を狭めてしまう要因になってしまうから。
実際に知り合いの看護師の場合、転職するにあたって、以下のような悩みを抱えていました。
本当は美容クリニックにいきたいが退職金がない…。
老後のことを考えると退職金のある大学病院にいくべき?
どうすればいい?
上記の問いに対する私の答えは、「どう生きたかを明確にする」です。
よくある質問「なぜ、どう生きたいかを明確にすることが重要なの?」
理由は、どう生きたいかの答えが、転職活動の軸になるからです。
たとえば、私の場合は、「どう生きたいか」を考えた結果、以下のような結論になりました。
- どう生きたいか:組織に属すことなく働きたい
- 転職活動の軸:看護師資格をいかして、組織に属さず働く方法をみつける
結果、今は副業で月3〜5万円の継続的な収入と、単発ですが数十万円/回の収入を得ることができるようになりました。
また、そのおかげで組織に属す時間を減らすこともできているので、心休まる時間がかなり増えました。
「どう生きたいか」を明確にする方法
自己分析をおこないましょう。
なぜなら、どう生きたいかを明確にするためには、自分のことを客観的に知ることが大切だからです。
自己分析をおこなう方法はさまざまありますが、とりあえずは無料で利用できるツールを利用すれば問題なしです。
無料だけど優良な自己分析ツール
それが、キャリアプラン作成補助シートです。
キャリアプラン作成補助シートには、自分の個性・性格や仕事を選ぶうえでのこだわり、自分の強み・弱み、将来取り組みたい仕事や働き方などに答える項目があります。
これらの項目を一つずつ答えていくことで、自己理解をおこなうことができ、最終的に「どう生きたか」を明確にすることができます。
【無料】キャリアプラン作成補助シートのダウンロード先
キャリアプランシートは、厚生労働省のジョブカード制度の一つで、「ジョブカード制度総合サイト」というホームページから無料でダウンロードすることができます。
*参照:厚生労働省・ジョブカード制度総合サイト
自己分析の結果、「どう生きたいか=退職金をもらうこと」になることもある
もちろん、自己分析をした結果なら、全然問題なしです。
なぜなら、どう生きたいかの価値観は、人それぞれ違うから。
重要なのは、自己分析をして自分を客観的に知る作業をしたかどうかです。
ただし、職金制度のない職場あるので要注意
実際問題、退職金の支給は法律で絶対あげなさい、と定められているわけではないため、退職金制度そのものを設けていない職場もあります。
そのため、退職金を目的で転職する場合は、必ず退職金制度の有無や、支給方法、おおよその支給額を確実に調べるようにしましょう。
よくある質問「でも退職金について、直接聞くのは抵抗がある…」
その場合は、転職サイトを利用するのがいいと思います。
なぜかというと、転職サイトの利用すると、担当のエージェントさんがあなたに変わって条件面について確認してくれるから。
実際に私の場合も、転職サイトを利用して転職活動をおこないましたが、給料面についての交渉を変わりにおこなってもらったことがあります。
ちなみに、私が実際に利用した転職サイトは、以下の3つです。
また、転職サイトの利用方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてもらえるとうれしいです。
https://life-climber.com/nurse-job-change-site/