人間関係に苦しんでるのは私だけ?どうすれば解放されるの?
こういった疑問に答えます。
- 看護師の人間関係がドロドロで疲れる理由
- 看護師特有の人間関係への対処法
- 人間関係のよい職場に転職する方法
病棟時代は人間関係に苦しんでいましが、転職して働く環境を変えたことで、人間関係での悩みがかなり減りました。
「看護師特有のドロドロした人間関係に疲れた…」その気持ち痛いほどよくわかります。
なぜならわたし自身、先輩や上司から理不尽なイジメや、人格を否定されるようなパワハラなどを受けていたから。
苦痛すぎる人間関係に疲れ「何度も辞めたい…」と思いましたが、なかなか転職する勇気がでず、10年目にしてやっと転職…。幸いなことに転職してからの人間関係は良好で、転職後の職場では、人間関係に悩まされることが少なくなりました。
今回はそんな私の実体験にもとづいて、看護師の人間関係がドロドロで疲れる理由や看護師特有の人間関係への対処法、人間関係のよい職場に転職する方法などについて解説していきます。
ドロドロした人間関係に疲れている看護師は私だけ!?
ドロドロとした人間関係に苦しんでいるのは、あなただけではありません。あなた同様、多くの看護師がドロドロとした人間関係に苦しんでいます。
実際、看護roo!の行ったアンケートの中の「何にストレスを感じる?」では、同僚・上司との人間関係が第1位にランクイン。
また、日本労働調査組合が行ったアンケートの中の「看護師をしていて辞めたくなった理由を教えてください」では、職場の人間関係が第3位にランクイン。
さらに、マイナビ転職が行ったアンケートの「看護師を辞めた理由は?」を見てみると、人間関係のトラブルやストレス」が看護師を辞めた理由の第1位にランクインしていました。
看護師の人間関係がドロドロで疲れる5つの理由
では、看護師の人間関係がドロドロで疲れる理由には、どんなものがあるのでしょうか。人間関係がドロドロで疲れる理由は以下の5つ。
- 先輩や上司からのイジメ・パワハラ
- 独裁的な先輩や上司の存在
- 女性が圧倒的に多い職場環境
- 心に余裕がない状況で働いている
- 看護観や価値観の違いを尊重できない人がいる
理由①|先輩や上司からのイジメ・パワハラ
理不尽なことを言われる、八つ当たりのような対応をされる、質問しても無視される、大勢がいる前でけなされるなど、先輩や上司からのイジメ・パワハラは人間関係で苦しむ理由の一つ。
実際、マイナビ転職や看護roo!が行ったアンケートをみてみると、
などの声が。先輩や上司からのイジメ・パワハラが原因で、人間関係に苦しんでいる看護師がいることがわかります。
わたしも病棟時代はイジメやパワハラに苦しめられていた一人。
とくにシンドかったのが生きている意味をを否定されたこと。「あー自分は必要とされていない人間なんだ…死んでしまった方がいいのかも…」と考えている自分がいました。
理由②|独裁的な先輩や上司の存在
独裁的な先輩や上司を作り出しやすい閉鎖的な環境も、看護師特有のドロドロな人間関係を生み出す理由の一つ。
とくに、閉鎖的な環境ではお局の意見が強くなりがち。自分の考え方と合わない看護師に威圧的な態度をとったり、理不尽なことを要求したり、横柄な言葉をつかったりするなど、ドロドロとした人間関係がうまれやすくなります。
実際、マイナビ転職や看護roo!が行ったアンケートでも、
などの声が。独裁的な先輩や上司のせいで人間関係に苦しんでいる看護師がいることがわかります。
わたしもお局に暴言を罵声をあびせられたり、理不尽な理由で怒られたりして、メンタルをだいぶ削られました。
理由③|女性が圧倒的に多い職場環境
職場に女性が多いというのも、看護師の人間関係がドロドロになってしまう理由の一つとして考えられます。
あくまでも私の肌感覚ですが、女性が圧倒的に多い職場では、
- 複数人の先輩がグルになって聞こえるように陰口を言われる
- 気に入らないという理由で暴言や罵声をあびせる
- プライベートで嫌なことがあると仕事で八つ当たりをされる
など陰湿なイジメやパワハラが起こりやすいと感じました。
他にも派閥に属さないことで、イジメやパワハラの対象になってしまうことも。
実際、看護roo!が行ったアンケートでも「看護の現場は女の世界。まさに大奥。理不尽だと思っても、八つ当たりされても下っぱ女中は笑顔で働くのです。それが看護の現場」という声が。
理由④|心に余裕がない状況で働いている
人手不足や多忙な業務、命を預かる緊張感、不規則な勤務などで、心の余裕がなくなってしまうのも、陰湿やイジメやパワハラを生み出す一つの理由といえます。
実際、マイナビ転職や看護roo!が行ったアンケートでも、
などの声が。多くの看護師が心に余裕がない状態で働いていることがわかります。
当然ながら、心に余裕がない状態ではピリピリ・イライラしやすくなるため、
- 失敗やミスを過剰なまでに攻め立てる
- つねに批判的・攻撃的な言動や態度をとる
- イヤなことがあると八つ当たりをしてくる
- あら探しをして、なにかにつけて嫌がせをする
- 挨拶をしても、話かけても、質問しても、相談しても、すべて無視する
など陰湿なイジメやパワハラがはびこることに…。
とはいえ現場レベルでは、人手不足や多忙な業務、命を預かる緊張感、不規則な勤務などの改善は困難。心の余裕がある人たちと一緒に働くためには、転職をして働く環境を変えるのが現実的でしょう。
理由⑤|看護観や価値観の違いを尊重できない人がいる
看護観や価値観は人それぞれ。お互いの看護観や価値観を尊重できればいいのですが、ときに看護観や価値観の違いによってドロドロの人間関係に巻き込まれることも。
とくに、自分の看護観や価値観を押し付けてくる人には要注意。自分の看護観や価値観が受け入れられないと、イジメやパワハラのターゲットにされてしまう危険が。
ドロドロして疲れる看護師特有の人間関係への対処法
では次に、ドロドロして疲れる人間関係への対処法を紹介します。対処法は以下の5つです。
- 相手に期待しない
- 心の揺れを最小限に抑える
- 最低限の信頼関係を築く努力をする
- 悩み事を吐き出す環境を確保する
- 思い切って転職する
対処法①|相手に期待しない
人間関係による疲れを減らすためには、価値観の違う相手に期待しないことが大事。
なぜなら価値観が違う相手に期待しても、大抵の場合は期待を裏切られてしまうから。しかも相手への期待度が大きければ大きいほど、裏切られたときのダメージが大きくなり、心の疲弊度も大きくなってしまいます。
心の疲弊度をなるべく少なくするためにも、価値観の違う相手には期待しないようにしましょう。
価値観の違う相手への期待をなくすためには、
- 相手の考え方や行動は変えられない
- 相手の考え方や行動を変えようとしない
という前提で行動することが重要。
相手の考え方や行動が変えられない、という前提があれば「こうすれば変わってくれるかもしれない」「ああすればかわってくれるかもしれない」という期待をなくすことが。
相手の考え方や行動を変えようとしない、という前提があれば「この人に何を言ってもしょうがない」「自分の考え方や行動を変えるしかない」など、そもそも相手に期待することがなくなります。
対処法②|心の揺れを最小限に抑える
ジェットコースターのように心が上下に揺れてしまうと、心がひどく疲れてしまいます。ジェットコースターのような心の疲れをなくすためには、心の振り幅を最小限に抑え、心を一定の状態を保つことが重要。
心の振り幅を最小限に抑えるためには、
- 理不尽な物言いや悪口などは話半分で聞く
- 一定の距離感を保ち、必要以上の関わりを避ける
- やりとりは必要最低限にして、接触時間を減らす
- 肯定も否定もせず、ひたすら無感情になりやり過ごす
など物理的にも心理的にも人間関係に一線を引く必要があります。
怒鳴られても無・嫌味を言われても無・理不尽なことがあっても無。どんなときも無になることを徹底することで、心の振り幅が少なくなり、人間関係による心の疲れが軽減しました。
対処法③|最低限の信頼関係を築く努力をする
信頼関係を築くことは、円滑・円満な人間関係を構築するために重要な作業。
とはいえ信頼関係はそう簡単には築けないもの。なのでまずは、最低限の信頼関係を築く努力からはじめましょう。
信頼関係を築くためには、
- 約束事は必ず守る
- とにかく仕事を覚える
- 報告・連絡・相談を確実に行う
- 与えられた仕事は責任をもって果たす
- 手伝えることがあれば積極的に手伝う
などごくごく当たり前なことを積み上げていくことが大事です。
信頼関係はすぐには築けません。しかもちょっとしたミスで簡単に崩れてしまもの。できることからコツコツと積み上げていきましょう。
対処法④|悩み事を吐き出す環境を確保する
人間関係による心の疲れを和らげるためには、ツライ気持ちや苦しい気持ちなどを吐き出す環境を確保することが重要です。
ツライ気持ちや苦しい気持ちを吐き出せる環境がないと、心の疲れがどんどんたまってしまい、うつ病になってしまう危険も…。
ツライ気持ちや苦しい気持ちを吐き出せる相手が近くにいればいいのですが、気持ちを吐き出せる相手がいない場合は、厚生労働省など公的機関が行っている相談窓口を利用しましょう。
たとえば厚生労働省の「まもろうよこころ」なら、電話はもちろんSNS(LINEやチャットなど)での相談もできます。
人間関係による心の疲れを和らげるためにも、ツライ気持ちや苦しい気持ちは一人で抱え込まず、誰かしらに相談しましょう。
対処法⑤|思い切って転職する
「人間関係をどうにかしようと自分なりに努力したけど、これ以上はもう無理…」と今の状況に限界を感じているなら、
- 働く病院を変える
- 病院以外に転職する
- 全く別の仕事に転職する
などして働く環境をかえた方がいいです。
働く環境を変える第一歩として、とくにオススメの方法は「働く病院を変える」もしくは「病院以外に転職する」です。
もちろん働く環境を変えたからといって、必ずしも人間関係がうまくいくとは限りません。しかし働く環境を変えれば、新しい人間関係を築けるため、人間関係の悩みが減る可能性は十分にあります。
とくに以下のような状況にいる人は、積極的に転職を検討しましょう。
- 今の状況に限界を感じている
- 相談できる人や頼れる人が職場に一人もいない
- うつ病の可能性がある(うつ病の症状|こころの陽だまり)
- 人間関係が原因で業務に支障がでている(質問しても無視されるなど)
- 自分一人の力だけではどうしても解決できないが、周りからの力も得られない
転職したい看護師必見!人間関係のよい職場に転職する方法
では、人間関係のよい職場に転職するためには、具体的にどのようにすればいいのでしょうか。人間関係のよい職場に転職するための重要なポイントは以下の3つです。
- 職場見学を行う
- 看護師転職サイトを活用する
- 派遣を活用する
ポイント①|職場見学に行く
人間関係のよい職場に転職するためには職場見学を行い、職場のリアルな様子を知ることが重要。人間関係のよい職場には、以下のような特徴があるため、職場見学でしっかりとチェックしましょう。
- 上司の雰囲気はいいか?
- 職場の雰囲気は明るいか?
- 見学者への対応も丁寧か?
- 教育体制は充実しているか?
- スタッフの表情は明るいか?
- キレイに整理整頓されているか?
- スタッフ同士のギスギス感はないか?
たとえば整理整頓ができているかどうかで、スタッフの心の余裕を読み取れます。整理整頓ができている職場ではスタッフの心の余裕がある。逆に整理整頓ができてない職場では業務に追われるなどしてスタッフの心に余裕がないなど。
他にも職場の雰囲気やスタッフの表情を実際に見ることで、職場の人間関係のリアルな様子を読み取れます。
このように職場見学を行うと、ネットなどでは知り得ないリアルな様子を知れるというメリットが。人間関係のよい職場に転職するためにも職場見学は必ず行いまいしょう。
ちなみに、人間関係が比較的良いと言われる職場には、以下のような転職先があります。
- 介護施設
- 訪問看護
- 精神科病棟
- 慢性期病院
- 産業看護師
- 保育園
介護施設は看護師の絶対数が少ないため、看護師同士の人間関係の悩みが減るという特徴が。
訪問看護は一人で訪問できるため人間関係の悩みが減る、精神科は男性看護師が多くドロドロした人間関係に悩まされることが減るという特徴があります。
ポイント②|看護師転職サイトを活用する
人間関係のよい職場に転職するためには、看護師転職サイトの活用も必須。
看護師転職サイトを活用すると、
- 比較検討できる求人数が増える
- 希望する求人を探してくれる
- 内部情報をゲットできる可能性がアップする
- 職場見学のセッティングをしてもらえる
など求人情報だけでなく、人間関係の様子を知れる内部情報をゲットすることが!
さらに、看護師転職サイトを活用すれば、転職エージェントがあなたの代わりに「職場見学のセッティングを行ってくれる」というメリットが。忙しいなか連絡するという負担を減らしつつ、効率的に情報収集が行えます。
なお、わたしが実際に利用したよかった看護師転職サイトは以下の3つ。
転職サイト | 求人数 | HP | |
1位 | レバウェル看護 (看護のお仕事) | ◎ | ◎ |
2位 | マイナビ看護師 | ◎ | ○ |
3位 | ナースパワー | ○ | △ |
看護師転職サイトの選び方やオススメの転職サイトの詳細については「【転職経験者が厳選】看護師転職サイトランキングTOP3を紹介!」で詳しく解説しているので、参考にしてもらえたらうれしいです。
ポイント③|派遣を活用する
看護師転職サイトとともに活用してほしいのが「派遣」。派遣を活用すると短期間かつ期間限定で働けるため、職場を転々としながら各職場のリアルな人間関係を知れます。
また派遣の場合、雇用主が派遣会社になるため、履歴書を傷つけずにさまざまな職場を経験することが可能。
さらに派遣には、高時給の職場で働けるというメリットも。時給2,000円以上の職場も珍しくないため、少ない労働でそこそこの収入をゲットできます。
なお派遣看護師として働くためには、派遣会社への登録が必須。
以下の3社はわたしが実際に利用してよかった派遣会社です。どの派遣会社も実績があり求人数も豊富で、担当になってくれた方もとても丁寧な対応をしてくれました。
派遣会社 | 求人数 |
MC-ナースネット | 約2,000件 |
レバウェル看護 (看護のお仕事) | 約10,000件 |
ナースパワー | 約2,000件 |
派遣会社に登録するときは、実績があり求人数の多い大手の派遣会社を選ぶようにしましょう。また、より良い求人を探すためには、複数の派遣会社に登録して、なるべく多くの求人を比較検討することが重要です。
派遣看護師の具体的な働き方や、注意すべきこと、メリット・デメリットなどについは「看護師派遣ってどうなの?【メリットやオススメの派遣会社を紹介!】」で詳しく解説しているので、参考にしてもらえれば幸いです。
【まとめ】ドロドロの人間関係に疲れ果てたら転職を検討しよう
今回は、看護師の人間関係がドロドロで疲れる理由や看護師特有の人間関係への対処法、人間関係のよい職場に転職する方法などについて解説してきました。
結論として、ドロドロの人間関係に疲れ果ててしまったら、前向きに転職を検討した方がいいです。
なぜなら働く環境を変えれば、新しい人間関係を築けるため、人間関係の悩みが減る可能性が十分にあるから。
実際にわたしも転職をして働く環境を変えたことで、人間関係に悩まされることが劇的に少なくなりました。