しかも、仕事ができないことで、先輩にも呆れられ、職場での人間関係が悪くなる一方…。
どうすれば仕事ができるようになりますか?具体的な対策方法を教えてほしいです。
というか…ミスばかりで看護師に向いてない、辞めたほうがいいのでは、と思っている。
こういった場合は、どうやって乗り越えればいいですか?
自分一人では解決することができないので、実際に同じような悩みで苦しんだことがある看護師の話を聞きたいです。
こういった疑問に答えます。
現在は転職アドバイザーとして活動しています。
私自身、看護師2年目のときは仕事ができなくて、毎日のように先輩に怒られていました。
あまりの仕事のできなさに「自分は看護師に向いてない…、もう辞めてしまいたい」、と思うことも結構な頻度でありました。
それでも看護師2年目を乗り越え、なんとか看護師を続けることができたのは、自分なりの対策方法を見つけることができたのが大きいです。
今回はそんな私の実体験にもとづいて、仕事ができないという悩みに対する具体的な対策方法などを解説します。
看護師2年目になっても仕事ができない…【私も同じ悩みを抱えていました】
「2年目になっても仕事ができない…、看護師に向いてないのかも…、もう辞めたい…」、その苦しみ痛いほどよくわかります。
なぜなら、私も同じ悩みを抱えていた一人だから。
体験談①:2年目になっても仕事ができなかった私の話
具体例:具体的には、以下のとおり。
- 家に帰ってからやり残したことを思い出し、病院に戻る…
- 仕事のモレがあり、勤務後に先輩から電話がかかってきて怒られる…
- やるべきことに優先順位をつけると、優先順位の低いものを忘れてしまう…
- メモをとって忘れないようにしても、忙しくなると抜けてしまう…
- 少し考えればわかることなのに、余裕がなくミスをしてしまう…
- 先輩が怖くてダブルチェックをおこなうことができず、服薬ミスをしてしまう…
- 頭の回転が遅いため、複数のことを同時にできない…
- 状態が悪くなってしまった患者さんを前に終始パニックなり体が動かない…
- etc…
上記のとおりで、仕事ができなかった話をあげれば、きりがありません。
今思い出すだけでも、胃がキリキリして、頭が痛くなって、最悪な気分になります。
体験談②:仕事ができなさすぎて、人間関係も最悪になった
具体的には、以下のとおり。
- 仕事ができなさ過ぎて、先輩に呆れられて、無視されてしまう…
- 仕事ができない認定されて、常に見張られてしまう…
- ダブルチェックや処置のお願いをすると、あからさまに嫌な顔をされてしまう…
- 先輩から「新人よりできてない、もう辞めたら」と言われてしまう…
- わからないことを聞いても「今更」と言われて、教えてもらえない…
- 毎日のように看護師失格といわれて、精神的に追い詰められる…
- 休憩時間やナースステーションで、仲間はずれにされる…
- etc…
もちろん、仕事ができない自分も悪いんですが、それでも精神的に追い詰められる毎日はほんとうにしんどかったです。
仕事もできない、人間関係も最悪な2年目には、二度と戻りたくない…と心から思います。
なんども辞めようと思った…、けど2年目で辞めなくてよかった【できれば3年目まで続けた方がいい】
理由は、以下のとおり。
- 採用担当者に与える印象がよくなる
- 転職先選びの幅が広がる
- 人生の保険になる
このなかでも、とくに大きなメリットだと感じたのが「人生の保険になる」です。
人生の保険ができることによるメリット
主張:私が感じた大きなメリットは、次のとおり、
- 衣食住に困らなくなる
- 看護師以外の仕事に挑戦しやすくなる
実際に私の場合、上記の2つのメリットがあったおかげで、看護師を辞めて「アルバイト+副業」というリスキーな生活をはじめることができました。
その結果、月3〜5万円の継続収入と、不定期で約10万円/回の単発収入を得られるようになり、人生の幸福度が少しだけあがりました。
【注意点】我慢のしすぎはNG【すぐに辞めるべき人】
とはいうものの、我慢のしすぎはNG。
具体的には、以下のような症状が「2周間以上続いている」場合は、2年目でもすぐに辞めるべきです。
- 憂うつ感、絶望感、悲しみなど、沈んだ気持ちが続く。
- 意欲が湧かず、何も楽しめない(楽しくない)と感じている。
- ささいな出来事や他の人の言動で、自分を責めてしまう。「自分という人間には価値がない」という思いが強い。
- 気力が低下し疲れやすい。思考力や集中カが低下している。仕事や日常生活において、作業能率が落ちている(あるいは、そう感じる)。
- 重く締めつけられるような頭痛。
- 腰痛、肩こリ、身体の節々の痛み。
- 食欲不振、胃の痛み。
- 発汗、息苦しさなど。
引用:すぐに役立つ暮らしの健康情報ーこんにちは2011年3月号:メディカル・ライフ教育出版
仕事ができないと悩んでいる2年目の看護師へ【経験に基づく対策方法】
繰り返しになりますが、私自身も看護師2年目のときは「仕事ができない苦しみ」を、これでもかというほど味わいました。
そうしたなかでも、なんとか2年目を乗り越え「看護師10年目」まで続けてこれたのは、私なりの対策方法を身につけることができたから。
具体的には、以下のとおり。
- とにかく、あせらない
- 完璧に仕事ができないことを受け入れる
- 小さな成功体験を大切にする
- 失敗が成長につながると考える
- 1日1個、改善する気持ちで仕事にのぞむ
- 休みの日はしっかりと息抜きする
- 仕事の人は仕事の人、嫌われても気にしない
- 愛のある指導にだけ耳を傾ける
- 看護師という仕事がすべてじゃないと考える
- 自分のことを客観的にみつめる
- ここまではがんばるというと、撤退ラインをつくっておく
- etc…
一つずつ、解説します。
対策方法①「とにかく、あせらない」
なぜなら、焦れば焦るほど、ミスする確率があがっていくから。
実際に私自身、焦ってなにかをやろうして、成功した試しがありません。
むしろ、「ミスって焦ってミスをして怒られて、さらに焦ってミスをして怒られる…」という悪循環にはまるだけでした。
そういった、悪循環を断ち切るために重要なのが、「とにかく、あせらない」です。
ちなみに、私の場合は、以下のようなことをおこなっていました。
- 焦ってテンパりそうになると、「焦らず、急いで、確実に」を呪文のように唱える
- どんなときでも、一定のペースで行動する
- 焦っているときこそ、ゆっくりとした動作を意識して、一つひとつを確実にこなしていく
- etc…
対策方法②「完璧に仕事ができないことを受け入れる」
なぜなら、完璧に仕事ができないことを受け入れることで、「自分で自分を追い詰めることを防ぐことができる」から。
実際に私の場合は、「頭の回転が遅く、マルチタスクができず、バカである」という認めがたい事実を受け入れました。
その結果、「自分は自分、他人は他人」「できる人と比べても仕方ない、今の自分にできることとにかくがんばろう」という、諦めというか、前向きな気持ちになることができました。
もちろん、できないことをそのままにしておくのはNG。
できないことを、できるようにしていく努力は必須になります。
対策方法③「小さな成功体験を大切にする」
なぜかというと、仕事ができない状況から脱していくためには、小さな自信(成功体験)を積み上げていくことが大切だから。
実際に私も、小さな成功体験をないがしろにしていたときは、大小さまざな失敗体験ばかりが頭のなかに充満していました。
そのせいで、以下のような悪循環に陥っていました。
- すべてにおいて自信がなくなる
- なにをやるにも怖くなる
- 失敗のイメージしか浮かばなくなる
- ふたたび凡ミスして失敗体験が増える
- 失敗体験ばかりに目を向けてしまう
上記のような悪循環を断ち切るためには、「小さな成功体験に目を向け、小さな自信を積み上げ、成長している自分に目を向け、長い目で自分の成長を見守ってあげる」ことが重要になります。
対策方法④「失敗が成長につながると考える」
なぜなら、失敗が成長につながると考えないと「失敗が失敗のままに終わり」、次に活かすことができなくなってしまうから。
失敗を成長をつなげるためには、「ポジティブな反省」をおこなうことが重要です。
たとえば…優先順位を後にしたものを忘れてしまった場合。
- 優先順位をつけたことで、優先順位の上位のものはおこなうことができた
- ただこの方法だと、優先順位を後にしたものを忘れてしまう
- 優先順位の低いものほど、大きい文字でわかりやすく書いて忘れないようにしよう
このように、まず「できたことに目を向け」、そのあとに「失敗を活かした反省」を考えます。
そうすることで、失敗に対してポジティブな気持ちをもった状態で、反省することができます。
対策方法⑤「1日1個、改善する気持ちで仕事にのぞむ」
なぜなら、仕事ができるようになるための一番の近道は、「できることを確実に増やしていくこと」だから。
そのための方法が、「1日1個の改善」です。
具体的には、以下のとおり。
- いきなり、すべてのことを完璧にこなすのはムリ
- ある程度のレベルまで到達するためには、それなりの「時間と作業量」が必要
- だからこそ、「1日1個」確実にできることを増やしていく
- 結果として、徐々に仕事ができるようになっていく
仕事を覚えるスピードは人それぞれ。
他人と比べず、焦らず、確実にできることを増やしていくことが重要です。
対策方法⑥「愛のある指導にだけ耳を傾ける」
なぜかというと、以下のような人たちがいるから。
- ただただ、おとしいれるだけが目的の人がいる
- 悪口を言いたいだけの人がいる
- 八つ当たり目的の人がいる
- 指導をとおりこして、人格否定をしてくる人がいる
- ただただ、いじめるだけが目的の人がいる
- etc…
実際問題、こういった人たちを含め「他人の意見を100%聞いていたら」、仕事ができるできない以前に「精神的に追い詰められ、ストレスで体を壊す」危険がかなり高まってしまいます。
そういった危険を回避するために必須なのが、「愛のある指導にだけ耳を傾け、それ以外の意見は聞き流す」です。
「仕事ができない=看護師に向いてない」は間違い【2年目ならミスをして当然】
結論として、「仕事ができない=看護師に向いてない」というのは間違った認識です。
なぜなら、そもそもとして看護師2年目なら「仕事ができなくてあたりまえ」だから。(一部の人を除いて)
実際に私自身も、2年目のときは仕事ができなさすぎて、絶望していました。
もっというと、3年目になっても4年目になっても、完璧に仕事をこなすことができず、結構な頻度で怒られていました。(5年目になるころには、少しにはマシになりました)
「看護師に向いてない…辞めたほうがいいかも…」と悩んでいるときの対処法
経験上、ここまではがんばるという「撤退ライン」をつくるのがいいです。
なぜかというと、撤退ラインに向けて「できるだけのことをやろう」、というモチベーションにつながるから。
撤退ラインまでがんばって、それでも「看護師に向いてない」と感じたら、そのときは「病院or看護師を辞めて」新しい選択肢を模索すればOKです。
よくある質問「撤退ラインはどこに設定すればいいの?」
繰り返しになりますが、「看護師3年目まで」は、同じ病院で働き続けたほうがいいです。
理由は、以下のとおり。
- 採用担当者に与える印象がよくなる
- 転職先選びの幅が広がる
- 人生の保険になる
具体的には、以下の記事で解説しています。
